ツールと環境
最近考えていること.
IDEは日本語訳すると統合開発環境だし, よくemacs/vimは環境だ, とか言われる. ここでいう環境とは, おそらく, 「タスクに必要な作業を全てそのツールの上で行える.」というのがおおよその意味ではなかろうか. IDEは開発に必要な作業(コンパイルetc)をそのうえで全て行える(語弊は色々あるが)し, emacs, vimは設定すればだいたいのことはできる. また, 最近ではブラウザが環境っぽくなっている感じもある.
この定義では, OSとは環境であるとも言える. でも, じゃあOS上で全部の作業ができるからツールの統合はいらなくね, って言われると違うようにも思う. エディタとgitは連携させたいし, diffだってエディタ上で見たい(=そのためにはOSではなくエディタを環境とする必要がある).
結局, OS以外のツールを使ってそれを「環境」にするというのは, 行うタスクごとに最適化された環境を持ちたい, という欲求から来るのではないか. 例えば, emacsやvimはコーディングに最適化された環境として, ブラウザはネットサーフィンに最適化された環境とするような感じ.
自分のよく使うツールと対応するタスクを考えると,
ツール | タスク |
---|---|
emacs | pdfビューア |
Sublime Text 3 | コーディング |
Firefox | ネットサーフィン・論文サーベイ・ライブラリの使用法調査 |
xmonad | ウィンドウのopen/close |
zsh | その他 |
といった感じである. なんか明らかにFirefoxだけ, 複数のタスクを割り当てられているように思う. 行うタスクごとに最適化された環境を持つ, という観点で言えば, 今Firefoxで割り当てられているタスクを別のツールに上手く再分配・または新しいツールを導入するべきなんじゃないのか.
この観点を元に考えると, 次のようになった
ツール | タスク |
---|---|
emacs | 論文サーベイ |
Sublime Text 3 | コーディング/開発 |
Firefox | ネットサーフィン |
xmonad | ウインドウ・ハードウェアの管理 |
zsh | その他 |
ここで, Sublime Text 3における開発には, ライブラリの使用法調査も含まれる. 要するに, 論文をサーベイして, 読むときにはemacs, 何かしらのコーディングをするときに関連する作業はSublime Text, ネットサーフィンしたいときはFirefox, その他の作業はzsh内で全部やって, 他の(ウインドウを持つ)ツールは使わないようにすると非常に効率がいいのでは. xmonadはウインドウとハードウェア(無線LANのon/offなど)を管理することに専念する.
そのためには,
- emacsにおける論文サーベイ環境
- Sublime Text 3におけるライブラリ使用方法調査環境
- xmonadから音量等を調整する手段
の3つが新たに必要だということになる. がんばろう.
書いてて, 論文執筆とプレゼン資料の作成が抜けていることに気づいた. どうせどっちもmarkdownとその派生である(pandocの使用により)ことを考えると, Sublime Text 3でもいいような気もする.
2015/1/22 追記
emacsを論文サーベイ環境にしようとしたけど, 調査するページがpdfだけとは限らない以上emacsよりもFirefoxに別モードみたいなのを作ってそこでやったほうがいい気がした. でもfirefoxのアドオン書くの面倒くさい.